主張を伝える 初級 学習

知識を深め続けることは、大切か?

検索やAIで答えが出る時代に、知識を自分の頭にためる意味はあるのか。筆者は「知識がないと調べたものを理解できない」と論じます。

課題文

この文章を読んでから、自分の意見を書きます

分からないことは、スマホで検索すれば数秒で答えが出ます。AIに聞けば、説明までしてくれます。それなら、自分の頭に知識をためておく必要はもうないのではないか。そう考える人がいても不思議ではありません。

それでも私は、知識を深め続けることは大切だと考えます。

理由の一つは、知識がないと「調べたものを理解できない」からです。検索やAIが出すのは答えの文章であって、それを読み取るのは自分です。アメリカの教育研究者レクトとレスリーが1988年に発表した研究では、中学生64人に野球の一場面を読ませたところ、読解力が低くても野球をよく知っている生徒のほうが、読解力は高いが野球を知らない生徒よりも内容を正しく再現できました。知っていることが多いほど、新しい情報を理解し、ほかの知識と結びつけられるのです。

もう一つは、知識が「何を調べればよいか」を教えてくれるからです。知らないことは、そもそも疑問として浮かびません。知っていることが増えるほど、引っかかりが増え、問いが増えます。道具が便利になっても、問いを立てる側までは代わってくれません。

「向上心を持ち続けるのは疲れる」という声もよく分かります。学ぶことを義務にして自分を追い立てるのなら、長くは続きません。「知識より行動だ」という意見にも、一理あります。ただ、ここで言う知識を深めるとは、試験のために詰め込むことではありません。気になったことをもう一歩調べてみる。その小さな積み重ねが、行動の質を上げ、次の興味を連れてきます。

知識は、持っている人ほど増やしやすく、持たない人ほど増やしにくいものです。だからこそ、止めてしまわず、無理のない形で深め続けることに価値があるのです。

書き方のヒント

この順番で書くと、伝わる文章になりやすいです

  1. 立場をはっきりさせる
    どちらの立場を取るのかを最初に書きます。どちらとも取れる書き方は、読み手を迷わせるだけで慎重さの証明にはなりません。
  2. 根拠を挙げる
    なぜその立場なのかを示します。事実やデータ、自分の経験など、読み手が検証できる形だと強くなります。
  3. 反対の立場にも触れる
    反対する人が何を大事にしているのかを一度受け止めます。そのうえで、それでも自分の立場を選ぶ理由を書きます。
  4. 結論に戻る
    最後にもう一度、自分の立場を書きます。途中で広げた話を、答えのところへ引き取って終わります。

採点の観点

リプレンのアプリでは、書いた文章を次の5つの観点で100点満点採点します

観点 見られるところ 配点
理解度 課題文の内容を正確に読み取れているか 25
論理性 結論と理由がかみ合い、筋が通っているか 25
独創性 体験や視点など、あなたらしさを出せているか 20
構成 順序や段落分けが読み手に伝わりやすいか 15
表現力 言葉選びや言い回しが適切で読みやすいか 15
合計 100

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