主張を伝える 上級 人間関係

「舐められない」ための振る舞いは必要か?

「舐められない人になるための方法」を説いた文章が、ネット上で大きな話題になりました。「ためになる」という共感が集まる一方で、「そんなことを気にして生きるのは疲れる」という声も上がり、受け止めははっきり分かれています。

課題文

この文章を読んでから、自分の意見を書きます

「舐められない人になるための方法」と題した文章が、ネット上で大きく読まれた。即答で安請け合いをしない。無理な頼みには、その場で丸ごと引き受けず、条件をつけて返す。理不尽な扱いには、その場で静かに、しかしはっきりと異を唱える。そうした振る舞いの積み重ねが「この人は軽く扱えない」という空気を作る、という内容である。多くの人が「ためになる」と反応したのは、軽く扱われた経験が、それだけ広く共有されているからだろう。

実際、軽く見られることには実害がある。頼みやすい人のところに雑用が集中する。断らない人に、無理な締め切りが押しつけられる。交渉では、最初から不利な条件を提示される。同じ能力を持っていても、周囲からの扱われ方ひとつで、働きやすさも評価も大きく変わる。だとすれば、舐められないための振る舞いは、自分の時間と尊厳を守るための技術であり、挨拶や敬語と同じように、学んで身につける価値がある。特に、経験の浅い若手や、声の大きい人に囲まれた立場の人にとって、この技術は自衛の装備になる。

しかし、違和感を覚える人もいるはずだ。常に「軽く扱われていないか」を警戒し、隙を見せまいと身構え続ける毎日は、想像するだけで疲れる。なめられまいとする態度は、ときに必要以上の威圧や、頼みごとへの過剰な拒絶として表に出る。弱みを見せられない関係では、本音の相談も、失敗の共有もできない。信頼とは本来、互いに隙を見せ合っても大丈夫だという安心の上に築かれるものではなかったか。鎧を着込むほど、その安心からは遠ざかっていく。

そもそも、と考えることもできる。問われるべきは舐める側の態度であって、舐められる側が対策を迫られる構図そのものがおかしい。舐められない技術の流行は、人を扱いで値踏みする職場や社会を、当然の前提として受け入れることでもある。

もっとも、「構図がおかしい」と唱えれば実害が消えるわけではない。理不尽な相手は現に存在し、今日を生きる人には今日の身の守り方が要る。理想を語ることと、目の前の自分を守ること。そのあいだで、私たちはどう振る舞うべきなのだろうか。

書き方のヒント

この順番で書くと、伝わる文章になりやすいです

  1. 立場をはっきりさせる
    どちらの立場を取るのかを最初に書きます。どちらとも取れる書き方は、読み手を迷わせるだけで慎重さの証明にはなりません。
  2. 根拠を挙げる
    なぜその立場なのかを示します。事実やデータ、自分の経験など、読み手が検証できる形だと強くなります。
  3. 反対の立場にも触れる
    自分と逆の意見にどう答えるかを書きます。ここがあると主張が一段強くなります。無視して押し切ると、都合の悪い話を避けたように見えてしまいます。
  4. 結論に戻る
    最後にもう一度立場を示します。途中で反対意見に触れた分、締めで戻ると全体が1本の筋にまとまります。

採点の観点

リプレンのアプリでは、書いた文章を次の5つの観点で100点満点採点します

観点 見られるところ 配点
理解度 課題文の内容を正確に読み取れているか 25
論理性 結論と理由がかみ合い、筋が通っているか 25
独創性 体験や視点など、あなたらしさを出せているか 20
構成 順序や段落分けが読み手に伝わりやすいか 15
表現力 言葉選びや言い回しが適切で読みやすいか 15
合計 100

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