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ふるさと納税の寄附額は、2025年度に1兆3314億円となり、過去最高を更新した。
自分で選んだ自治体に寄附すると、2000円を超える部分が一定の上限まで住民税と所得税から差し引かれ、返礼品も受け取れる。
実質2000円の負担で肉や果物が届くのだから、使う人が増えるのは当然だろう。
しかし、集まったお金の行き先を見ると、この制度を続ける理由は見当たらない。
総務省の調査では、2025年度の寄附のうち47.9%が、返礼品の調達や送料、ポータルサイトへの支払いを含む事務の費用などに使われた。
自治体の手元に残るのは、およそ半分にすぎない。
しかも寄附の原資は、本来なら住んでいる自治体に納めるはずの住民税である。
横浜市では、1年で約373億円の住民税がふるさと納税のために控除された。
税を半分に目減りさせながら、自治体の間で移し替えているのが実態だ。
総務省は2026年5月、ポータルサイトの運営会社に手数料の引き下げを求めた。
だが、20社のうち一律に下げると答えたのは1社だけで、総務大臣は「ほぼゼロ回答」と述べた。
返礼品の割合の上限、地場産品への限定、ポイント付与の禁止と、国は手直しを重ねてきたが、そのたびに規制の範囲内での競争が続いてきた。
もちろん、制度には良い面もある。
寄附の使い道を選べるようにしている自治体は98%を超え、被災地や子育て支援にお金を届けたいという気持ちの受け皿にもなってきた。
地方の生産者にとっては、全国に商品を知ってもらう販路でもある。
ただ、応援の気持ちを届けるだけなら、返礼品のない普通の寄附で足りる。
地方の財源の不足は、税の配分を国全体で見直して補うのが筋であり、返礼品の競争に委ねるべきではない。
販路づくりも、税を使った通販ではなく、自治体の本来の産業振興として取り組めばよい。
ふるさと納税は、使う人にとっては得でも、社会全体では税を目減りさせる仕組みになっている。
手直しを繰り返す段階は過ぎた。
返礼品つきのふるさと納税は、やめるべきである。
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