この文章を読んでから、自分の意見を書きます
仕事の連絡は、勤務時間が終わっても止まらない。
帰りの電車で上司からのチャットが届き、休日に取引先から電話が鳴る。
私は、勤務時間外の仕事の連絡を、法律で制限すべきだと考える。
第一に、時間外の連絡は、休んでいるはずの時間を少しずつ削っていく。
返信に数分しかかからなくても、通知が来るかもしれないと思うだけで、頭は仕事から離れない。
労働時間の上限をいくら決めても、その外で働く時間が数えられていなければ、休息は守られない。
第二に、会社ごとの心がけに任せるだけでは限界がある。
夜に届いた上司の連絡に「明日対応します」と返すのは、立場の弱い若手ほど難しい。
すぐに返さない人が「やる気がない」と見られる職場では、一人だけ通知を切るわけにはいかない。
日本では、厚生労働省の研究会が2025年1月の報告書で、時間外の連絡をどこまで許すかを労使で話し合うよう求めたにとどまる。
だが、話し合いを促すだけでは、声を上げにくい人ほど取り残される。
海外には、法律で線を引いた国がある。
フランスは2017年から、従業員50人以上の企業に、つながらない権利の扱いを労使で交渉するよう義務づけた。
オーストラリアは2024年から段階的に、不合理でない限り時間外の連絡を拒んでよい権利を働く人に認めている。
もちろん反論もある。
災害やシステム障害のように、時間を問わず対応が要る場面はある。
医療や報道など、仕事の性質上、連絡を断てない職種もある。
働く時間を自分で選びたい人にとっては、法律の制限はかえって窮屈だろう。
だが、法律で制限することは、一律に禁止することと同じではない。
オーストラリアの制度も、連絡そのものを禁じてはいない。
拒むのが不合理かどうかは、連絡の理由や、待機に手当が払われているか、本人の役職などから判断される。
緊急時の例外や職種ごとの扱いは、法律の中に書き込めばよい。
守るべきなのは、応じなかった人が不利に扱われないことである。
連絡を控える、応じなくても責めないという約束は、善意に任せている限り、いちばん弱い立場の人から破られていく。
休む時間を守る線は、法律で引くべきである。
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